この度、第11回国際放射線神経生物学会大会を、2022年3月19日土曜日にオンライン開催させていただくこととなりました。
放射線治療技術の進歩は近年目覚ましく、粒子線照射技術やX線治療の高精度照射技術の発展により、脳腫瘍や頭頸部悪性腫瘍に対して、より根治的な治療が可能となっています。一方で、照射された正常中枢神経組織への影響は大きく、照射後の急性期から晩期まで様々な時期に有害事象を発症しますが、その詳細なメカニズムは未だ明らかとなっておりません。本大会では、第一線で活躍されている放射線腫瘍医・神経放射線診断医・脳神経外科医・脳神経内科医と、高い専門性を持った神経生物学者・放射線生物学者が、放射線と脳への影響に関する議論を深めることを目的としています。
2020年から世界を覆うまでの未曾有の流行となった新型コロナウイルス感染症は、私たちの生活に大きな影響を与え、医学者、研究者の学びの場である学術大会の開催形式も大きく変わることとなりました。例年のごとく、参加者の皆様と顔を合わせる場として、栃木での現地開催を予定しておりましたが、今後のコロナウイルスの先の読めない状況を考え、完全Web開催といたしまいた。どのような環境であっても、医学ならび科学の発展に対する学びの機会を止めるべきではありません。本大会を開催し皆様と最新の知見を共有し研究を議論することは、今後の当該分野の発展に寄与するものであり、難治性腫瘍を患う多くの患者様に対する治療の開発・改善など、多くの方々の生活と暮らしに貢献できるものと信じております。
多くの皆様の参加をお待ち申し上げております。
令和3年8月吉日
第11回国際放射線神経生物学会大会
大会長 白井克幸
自治医科大学 放射線治療科 教授