第45回癌免疫外科研究会

当番世話人挨拶

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 このたび、第45回癌免疫外科研究会を2024年5月23日(木)・24日(金)にワークピア横浜で開催させていただくこととなりました。本研究会の第1回は1980年に岡山大学折田薫三教授によって開催されました。この歴史と伝統のある本会を私どもの教室でお世話させていただくことは、横浜市立大学消化器・腫瘍外科にとりまして大変光栄なことと存じます。教室では先々代の土屋周二名誉教授が平成3年(1991年)に第12回を開催させていただいており、教室における癌免疫研究の継続・発展をお認め頂いたことは大変有難く感じております。

 さて、この40~50年のあいだに癌免疫に関する知見は指数関数的に増加し、治療成績も長足の進歩を遂げました。これには免疫チェックポイント阻害薬の開発が大きな飛躍をもたらしたことはいうまでもありませんが、それ以外にも癌ワクチン、CART細胞治療、遺伝子治療、腸内細菌叢の関与など様々な方向に発展しつつあります。様々な研究会に出席していてもその進歩に追いつくのが精一杯という嬉しい悲鳴をあげている状況です。従来の癌集学的治療の中で確固たる地位を保っている外科的切除、制癌剤治療、放射線治療との組み合わせを考えたときに、免疫治療は集学的治療のなかの1パートとして捉える時代になったと思います。それゆえ、今回の研究会の新規テーマは『集学的治療の1パートとしての免疫治療』とさせていただきました。そして前回からの継続テーマは『癌と宿主の連環から探る治療法開発』となります。基礎・臨床研究を踏まえた演題はもちろんですが、少数例であっても著効例や治療に難渋した症例報告の重要性をあらためて学び直したいと思います。

 5月下旬の横浜は過ごしやすく、観光には大変気持ちの良い時期であります。是非、多数の皆様に会場に足を運んで頂き、熱いディスカッションをして頂ければ幸いです。

 開催へ向けまして多くの御演題を頂けますよう、皆様のご指導、ご支援を御願い申し上げます。

第45回癌免疫外科研究会 
当番世話人 遠藤 格 
(横浜市立大学 消化器・腫瘍外科学)