関口 幸夫
榊原記念病院循環器内科
第 4 回 Japan VT symposium の当番幹事を、中原志朗先生と共同で務めさせていただきます。本会は心室不整脈に焦点を絞ったシンポジウムとしてコロナ禍にあった2021年11月に第1回がスタートしたわけですが、今までにあまり類をみない内容のシンポジウムであったこともあり、2022年11月、2023年10月に行われました第2回、第3回を含めた全ての回で非常に多くの参加者にご来場いただき、若手、ベテランを問わずオンサイトの特長を生かした会場での活発な意見交換が行われました。この現場での意見交換こそが、本分野における日常診療への貢献、ひいては不整脈学の発展に結びつくものと考えます。
心室不整脈を抑制し心臓死を減らすための近年の治療技術の進歩には目を見張るものがあります。ICDひとつを例にとっても、従来の経静脈型に加えて皮下植え込み型や着用型といった各々の特徴を有する種類のデバイスが開発・使用されるようになり、デバイスのプログラム内容も除細動を抑制するための高度な技術が搭載されるなど進化し続けています。VTアブレーションの分野でも、3Dマッピングシステムでの多点マッピングが可能になったことで心室内の興奮伝播を描出するfunctional mapが登場し治療ストラテジーが様変わりするなど、近年のVTアブレーションはまさに革命的変化を遂げたといっても大げさではありません。これらの最新技術、最新治療法を最大限に医療に生かすためには、我々が常にこれらを情報収集する必要があり、経験に乏しい場合には他施設での治療経験内容を共有することが肝要です。その場として、本シンポジウムはまさに最適な場所です。これから本分野を学ぼうとお考えになられている方からエキスパートの方まで十分満足がいくコンテンツとなっていますので、皆様の参加を心からお待ちしております。
第4回Japan VT Symposium
当番幹事
関口 幸夫(榊原記念病院循環器内科)
中原 志朗
獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科
第4回Japan VT symposiumの当番幹事を仰せつかりました。関口幸夫先生と共に担当させていただきます。これまでの過去3回のシンポジウムは、いずれもオンサイトで盛会に開催されました。選りすぐりの一般演題では、若手医師やベテランの方々から活発な議論が繰り広げられました。また特別講演の先生方からは最新の知見をレクチャーいただき、全ての聴講者に大きな刺激を頂きました。今回もこれまでの取り組みを継承し、活発な議論が繰り広げられることを期待しております。
心室性不整脈に対する治療戦略は多岐にわたります。アブレーションに限らず、薬物療法や植込みデバイス、心不全治療薬、自律神経修飾術、さらには併存疾患に応じてMitral Clipなどの新しい治療法も含めた総合的なアプローチが必要とされます。その中で、アブレーション治療は不整脈基質に直接介入することができ、さらには患者の生命予後に大きな影響を与える重要な治療オプションとなり得ます。
本シンポジウムは、心室性不整脈に対するアブレーションに特化した、国内ではまだ珍しいプログラム構成となっております。各施設ごとの最新のアプローチやエキスパートの知見を身近に学ぶことができる機会と存じますので、ぜひご参加いただき、お互いの日常診療のレベルアップにつながることを期待しております。
第4回Japan VT Symposium
当番幹事
中原 志朗(獨協医科大学埼玉医療センター循環器内科)